今回は築60年の平屋の古民家再生工事です。
外部は3面に新しく外壁を張り、内部は柱を残してすべて解体するので新築同様になります。
通路が狭く重機を使うことは出来ないので、解体・運搬・資材搬入などすべて人力で行います。
施工前の内部の様子と現在の間取り図です。
8畳和室奥にある6畳の和室は40年ほど前に増築したそうです。
こちらが完成予定の間取り図です。
間取りが大きく異なるのは以下の4点です。
・増築部分の奥の和室は撤去してしまいます。
・縁側のところは8畳の部屋と繋げて10畳の洋室にします。
・倉庫は解体し広々とした台所になります。
・これまで洗面所がなかったので新たに洗面所を設けます。
解体が始まりました。
前述したとおり重機が使えないので、6人体制で行っていきます。
まず畳やカーペットを撤去していきます。
右奥の人は電気屋さんです。
絶縁処理を行っています。
解体中、間違って電気のきている線を切ってしまうと感電してしまいます。
倉庫は土台を残してすべて解体しました。
壊し方ばかりやっていると廃材が山になってしまうので、すべて人の手で運んでいきます。
ここまでの廃材を運ぶのだけでも一苦労です。
天井・壁を先に解体していきます。
ご覧のとおり金物も筋違もありません。
次は床の解体に取り掛かります。
ここまでくればもう一息です。
床の解体も終わり、解体工事は完了しました。
風通しは抜群です。
解体工事が終わり、次は大工工事です。
まず束石を設置していきます。
縦と横に糸を張っていますが、交差したところに束石を置いていきます。
束石の設置が終わったらビニールシートを敷き、柱を立て、筋違を入れて金物で補強します。
ビニールシートの上に調湿剤を敷き、床の下地を組んでいきます。
オレンジ色になっているのは防蟻剤を塗ったところです。
そして白い砂利のような物が調湿剤なのですが、ビニールシートとこの調湿剤で床下に湿気がこもるのを防ぎます。
下地の間に断熱材を入れ、下張りの合板を貼っていきます。
合板を貼ることにより、床の耐久性・作業の効率性・安全性を確保することができます。
この上に仕上げのフローリング材を貼ります。
同時並行で台所部分の増築も行っていきます。
台所増築部分の内部の様子です。
大分形になってきました。
電気屋さんもこまめに現場の様子を見に来て、配線を行っていきます。
壁・天井の下地を組んでいる様子です。
下地を組んだら壁・天井に断熱材を入れ、石膏ボードを貼っていきます。
この断熱材はグラスウールというもので、綿の様にやわらかくガラス繊維でできています。
素手で作業していると繊維が肌に刺さりちくちくしてきます。
ユニットバスの組み立ても完了しました。
基本的に作業員の方2人で1日で組み立ててしまいます。
サッシの取り付けも完了です。
フローリング材を貼っています。
まだこの後に作業が残っているので、床材を貼った後にしっかりと養生します。
雑に養生してしまうと床が傷ついたり、仕上がりに影響してくるのでとても大切な作業です。
建具も次々と取り付けられていきます。
建具の取り付けが終われば内部の大工工事は完了です。
完成までもう一息です。
建具の取り付けが終わり、内部の大工工事が完了しました。
次に内装工事に移行します。
クロスを貼る前にボードのジョイントやビスを打ったところなどをパテ処理していきます。
この下処理をしないと仕上がった後に下地の凹凸が見えてしまします。
内装工事もほぼ完了し、残すはハウスクリーニングのみとなりました。
水回りと廊下はCF(クッションフロア)を使用しています。
システムキッチンの設置も完了しました。
外壁の貼り方も始まっています。
外壁とサッシの取り合いはコーキングを打ちます。
ウッドデッキも腐食してぼろぼろになっていたので、新しく作成します。
お客様のご希望で、外部の階段も新しくすることになりました。
ハウスクリーニングも終わり、すべての工事が完了しました。
玄関戸は以前のものを再利用しました。それと屋根は増築部分以外手を加えていません。
外壁も貼って外観も変わり、間取りも変わったので中も外もほとんど新築のような仕上がりです。
お引き渡し後、お客様のご感想をお聞きしたところ大変ご満足いただけました。
工事開始前は道路も狭く重機の搬入も出来ないので多少心配なところはありましたが、
無事お引き渡しが完了し当社でもホッとしています。
お客様にご満足していただいたのが何よりです。